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【育休インターン体験記⑦】育児とボランティアの両立を可能にするマインドとコツ

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この記事は、大企業で働く2児の母で、パラレルキャリアコミュニティThink In Moveを主宰する

浜本晴菜さんがnoteに執筆した育休インターン日記を転載したものです。

 

前回のコラムでは、ボランティア期間を延長した2ヶ月に向けた決意表明について書きました。最近色んな人にママボランの話をする機会があるのですが、誰に話しても「すごく良い事業だね!」「育休楽しそうだね!」と言われるのでとても嬉しいです。ママボランが伝えたいメッセージはもちろん、自分の経験を通して感じたことは今後も積極的にアウトプットしていきたいです。

「仕事or子ども」その時々の判断で大事なこと

スパインラボでの活動3ヶ月目ももうすぐ終盤!あっという間です!

11月は初めてのクライアント訪問と商談も経て、年末までのミッションも更に細かい行動目標に落とし込んでいます。

先日は午後まるっと出社して打ち合わせした後に会社で作業もしようと思っていたのですが、家を出る10分くらい前に上の子の保育園から電話。登園時はいつもと変わらない様子だった娘が、朝から元気がなく給食を一口も食べないとのことでした。熱はないので先生も連絡しようか迷ったようですが、いつも近くで様子を見ている先生が「おかしい」と思った直感を信じて、出社はリスケすることにしました。娘は結果的にただの風邪で熱も出なかったのですが、やはり元気と食欲がなく珍しく私にべったりだったので、迎えにいって良かったなと思いました。

仕事と子育てをしていると「仕事or子ども」みたいな場面って今後も、復帰したら特に、頻発します。でもそんなときに素早く優先順位を整理して判断できる自分でありたいと強く思いました。

どちらを選ぶかはそのときの状況とか優先度で人によっても違うと思うのですが、大事なのは「選ばなっかった方を引きずらないこと」だと思っています。迎えに行った後に子どもが意外と元気でも「あー預けておけばあの仕事進んだのにな」と後悔するのではなく、そのとき子どもといられる時間を大事にして、合間にできるだけの仕事をする。発熱していないから保育園で見ていてもらうという判断をしたのであれば、「あー大丈夫かな、寂しがってないかな、子どもが体調悪いのに預けてひどい母親だな」とか気に病まずに、割り切ってその分の時間で仕事を進める。「選ばなかった方」に気持ちを引っ張られることほど時間の無駄はないと思っているので、ここは徹底的に気を付けていきたいです。

自分がやるべきことを意識する

スパインラボでの業務も、色々やりたいことはあるけれど、コミットできる時間も労力も限られているので私が提供できる価値って何なんだろう?ってとこをとことん考えて絞り込んでいます。

これもめちゃくちゃ復帰練習になっていて、復帰したら目先の仕事に追われるのではなくて、本当に自分がやりたいこと、やらなきゃいけないこと、できることにフォーカスした働き方をしたいと思っていて、「自分じゃなくてもいいこと」はどんどん手放していきたいです。

なので「優先順位をつけること」と「判断力を早めること」を意識して、自分の価値をしっかり相手に伝えられるようにしたいです。

育児をしながらボランティアはできるのか?

今週は久しぶりにママボランのランチ会にも参加しました。ママボランに興味があるママたちが、実際にママボランで活動中のママに話を聞ける場です。

以前参加したときはテーマを設けた座談会がメインだったのですが、今回は「先輩ママのお話」というコーナーが設けられていて、ママボラン活動について話す時間が与えられました。

普段ボランティア日記を書いているものの、自分の経験を通して感じたことや考えたことを、口に出してアウトプットすることも大事だなあと思いました。目の前にいる、ママボランに興味があるママたちに伝わるように、少しでも背中を押せるように話すのは、自分の中での振り返りや気持ちの見直しにもなりました。

ママボランの話をするときいつも聞かれるのは「育児をしながら在宅で仕事をする時間って作れるの?」ってこと。特に一人目のママだと、育児だけで手いっぱいなのでちゃんとボランティア先の期待に応えられるのか、業務をこなせるのか、を不安に思う人が多いようです。

これに関しては、復帰したら不安に思うも何もやらざるを得ないことなので、その練習と思って、どう工夫するか、時間を捻出するか、を徹底的に試せる場だと思っています。

育児とボランティアを両立させるコツ

あくまで私の場合ですが、子どもが5ヶ月くらいまではよく寝るので、自分の時間を作るのは楽勝でした。半年を超えると昼寝の時間も短くなるし、自分で動けるようになってくるし、自我も出てくるので、起きている時にPC作業をすることは難しいです。

だからといって子どもの相手をしながらスマホばっかり見るのも良くないし、自分も集中できないのでやりません。このステージになってくると徹底的な「メリハリ」が必要になってきます。

女性はマルチタスクに慣れているし、育児をしていると「あれをしながらこれをする」とか「段取りを取る」みたいなことが上手くなってくるのでそれを業務にも応用します。例えば、子どもと全力で遊びながら「この後寝たらこれとこれとこれを30分で終わらせよう」とか「あの案件についてすぐにまとめられるように考えておこう」とか、身体は子どもと向き合っていても脳内は仕事に向けることができます。

特にお風呂と寝かしつけは絶好のチャンス! お風呂は鬼のようなルーチン作業で、子ども2人を洗って湯船に浸けて拭いてパジャマ着せて、と毎日のことで考えなくても身体が動くので脳内は別のことに当てられます。あとお風呂に浸かっているときって思考が柔らかくなって、ひらめきやすい気がします。寝かしつけもただ子どもが寝るのを待っているときって暇なので、寝落ち防止のためにもひたすら脳内会議しています。

常に考えること、整理すること、段取りをつけることを脳内でできるようにしておくと、身体が空いたときのアウトプットスピードが上がると感じます。

子どもが昼寝している間の30分、週末夫と子どもたちが公園に行っている間の1時間、ベビーシッターに預けている2時間、一人になれる限られた時間に超集中アウトプットするために、日々の細々とした脳内会議があると思っています。

もちろん脳のキャパには限界があるため、「あー頭の中しっちゃかめっちゃかになってきたなー」と感じたら、5分でいいので「書き出す」ことも定期的にやっています。

頭の中で練って、ノートに吐き出して、一人になれる短時間でそれをまとめる・形にする、という3ステップで、「限られた時間で最大のアウトプットを出す」という成果に繋げられると思っています。このサイクルに慣れておくと、仕事復帰も怖くありません!

自分のテーマや軸を持ち、必要な情報を選び取る

「どうやって時間を作ってるの?」はママボランをやっているだけで言われるので、パラレルキャリアやオンラインサロン運営、育休コミュニティの話までするとかなり引かれます(笑)。

一日24時間は全人類平等、その時間をどう使うかは人それぞれ。色んなことに手を出して時間と労力を奪われるか、自分のテーマや軸を持って数々の活動の中から自分に必要な情報を選び取っていくか、意識するだけで得られるものは全く違うと思います。

私は全ての活動を通して「自分らしく働いているか?」という問いが常にあるので、ママボランもパラレルキャリアもオンラインサロンも育休コミュニティも捨てられないし、かっこいい働くお母さんでもありたいし、夫と対等で尊敬し合える妻でもありたいし、ただの一人の自由な女性でもありたい。

どんな顔でも自分らしさを持ち、色々やっていても目的を持って自分でコントロールできていることが継続とか両立に繋がっていると信じています。

自分にできることとボランティアの目的を整理する

もう一つママボランランチ会で聞かれて、後から考え直していたことがあります。

「ボランティア先が異業種や、本業とは違う業界だと自分が役に立てるか不安」ということ。でもママボランの醍醐味って「本業では経験できない仕事に挑戦できる」ってとこですよね? なので不安に思わず、「この会社で自分に何ができるだろう?」と前向きな気持ちでワクワクして臨んでほしいと思います。

私も入社してから7年間、転職もせずに大企業で食品パッケージのデザインや商品企画に取り組んできました。正直、視野が狭いんじゃないか?ぬくぬく育ってしまったんじゃないか?会社の中でしか通用しない人間なんじゃないか?!など色んな不安がありました。

でもそんなへっぴり腰で自信なさげなボランティアって扱い辛いですよね? なので、事前に自分のできること(CAN)とママボランをする目的(大企業とは真逆のITベンチャーの働き方や仕事の進め方を吸収したい)を整理して、ボランティア先にも初回面談で伝えました。スパインラボからも「一社員という気持ちで関わってほしい」とママボランに求めるスタンスを提示してもらったので、遠慮することなくどんどん提案したり、積極的にコミュニケーションを取ったりと、主体性を活かして楽しく働いています。

ちなみに、自分のできること(CAN)に関しては、いわゆる「営業力」「企画力」「語学力」のようなスキルだけではなく、「動きながら考えること」「求められたことを120%で返すこと」「主体的に動くこと」など仕事に対するスタンスや姿勢みたいなことも含まれると思います。

自分の働く上での信念みたいなものも、ボランティア先に伝えることでより強みが活かされます。これはママボランに限らず、復帰後の職場でも同じで、いかに自分をオープンにするかによって、会社の中での「活かされ方」って違うと思います。復帰後はもっともっと自分を開いて、できること・やりたいことを発信して、受け入れるスペースを広げていきたいです。

育休を「自分を育てる時間」に

ママボランは、仕事の幅を広げ、働き方をアップデートするだけではなく、マインドの部分にも良い影響があると感じています。自分の会社では出会えないような多様な価値観や経験を持った人との出会いはとても刺激になりますし、今まで当たり前だと思っていたことが、他社ではそうではないということを目の当たりにします。でもその多様性が自分の血肉となり、どんな環境や人間関係の中でも自分らしい働き方を発揮するマインドを鍛えられている気がします。

育休は母としての私、だけではなく、社会の中での私、そして働く私とも向き合う大切な期間になっています。子どもを育てる、だけでなく、自分も育てる時間として育休を楽しめるママがもっと増えてほしいなと思います。

>つづく(次回は2/8に公開予定です)

NPO法人二枚目の名刺×TIMサロン×ママボランで実施したイベント「#わたしのパラレルキャリア」のレポートもCHECK!!

自分らしく働くことを諦めない「わたしのパラレルキャリア」の築き方【前編】

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浜本 晴菜
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1989年生まれ。会社員としてパッケージの企画・デザインのディレクターをしながら、パラレルキャリアで「コンセプトストーリープランナー」を名乗り、人・モノ・コト・場所や空間などが持つ”想い”を、ターゲットに的確に届けるための言葉づくりを提案している。 プライベートでは2児の母。育児をしながらも、本業・パラレルキャリアでやりたいことに挑戦し続けることで、世の中の働くママたちの背中を少しでも押したいという想いで、働く女性が繋がり自分らしい働き方をを考えるイベントなどを企画している。 https://note.mu/conceptstory