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パラレルキャリアを続けた先にあるもの〜365日24時間自分でいられる理想の働き方へ

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以前、パラレルキャリア実践者(会社員×ホームパーティープランナー)として紹介させていただいた村上あゆ美さんはその後もパラレルキャリアをコツコツと続け、その経験を活かしてご自身の価値観と一致する企業への転職を果たした。

そして、現在は“公私混同のパラレルキャリア”とも言えるような、自分らしい働き方をしている。前回のインタビューの続編として、改めて村上さんの今の思いを取材した。

前回の記事はこちら

趣味の延長からお金をもらうようになるまで

「今、365日ずっと“村上あゆ美”なんです」。そう話す村上さんは、約1年前の2018年2月に転職をしていた。

営業職という職種は変わらないまま、“パラレルキャリアを続けながら、より自分らしく働きたい”と考えての転職だという。

以前の職場の労働環境や年収などは申し分なかったそうだが、今の会社に入社する決め手となったものは何だろうか?

名前

副業ができるということが一番の条件でした。それに、入社前に当時の社長が私のSNSを見てくれていて、“個人の村上あゆ美”を認めてくれたというのも大きな理由ですね。

副業(パラレルキャリア)に関して、村上さんは2014年からホームパーティープランナーとして活動を始めていた。

スタートは「趣味がほしい」という思いだったそうだが、学生時代に留学したアメリカで“肩肘張らずに人と仲良くなれる”ホームパーティーの魅力を感じていたことから、最初は友人をもてなすために開催。

そしてその経過をSNSで発信していった結果、次第に友人以外から「ホームパーティーをしてほしい」との声がかかるようになり、村上さん自身も「もっと社会の役に立ちたい」と思うようになったという。

しかし実際のところ、ホームパーティーをするには時間もお金も労力もかかる。

名前

1年くらいは趣味の延長のような活動をしていましたが、友人以外からの依頼も受けたいとなるとこのままでは難しいなと。やりたいことを続けるために、お金をもらう仕組みを作らなきゃと思うようになりました。

こうして、活動を始めて2年目からは少しずつお金をもらっての依頼を受けるようになっていった。

(最初は価格設定の仕方もわからず、2人で企画したホームパーティーを2万円で請け負っていた。1人あたり1万円の取り分になるが、「疲れて翌日マッサージに行ったら消えました」と笑いながら話す村上さん)

パラレルキャリアも立派なキャリアのひとつ

村上さんはホームパーティーに関することだけでなく、インスタグラム用の写真撮影や器の代理販売、同じくパラレルキャリアを頑張る仲間たちを集めたオンラインサロンの主宰など、会社員としての仕事以外にも多岐に渡る活動をしている。

これらのことも転職活動の面接の際には積極的に伝えていたという。すると会社によっては、本業の話よりもパラレルキャリアの活動の話のほうが盛り上がったところもあったそうだ。

村上さんは言う。

名前

会社員としてやっていないことでも、自分で考えてやったことでお金を生み出したという経験をきちんと説明できたら評価してくれた会社がありました。みんな気づいていないかもしれないけど、パラレルキャリアも立派なキャリアのひとつ。やるならちゃんとやったほうがいいし、パラレルキャリアでやってきたことを言語化したり、人に見せられる状態にしておくことをおすすめします。

村上さんの場合は、入社前に当時の社長がSNSを見てくれていただけでなく、なんと会社のほうから商品撮影の仕事の打診があったという。その打診を受けたことで村上さんの仕事ぶりを会社に見てもらえて、村上さんも会社の中の人とのやりとりを通してどんな社風かが分かったことで、入社後もスムーズに仕事ができているという。

個人の可能性を広げて革命を起こす

村上さんが転職したのはスナップマート株式会社という会社。一般の人がスマホで撮った写真素材を売ることができる「Snapmart」というサービスなどを運営しており、村上さんはもともとユーザーとしてこのサービスを使っていたという。

そして自分が撮った写真が売れただけでなく、普段から見ているwebメディアでその写真が使われているのを目にしたときに、自分の写真が役に立っていて多くの人に見てもらえることに感動したそう。

名前

会社のビジョンは“素人革命”。一般の人たちが撮った写真でも価値があることを示して、個人の可能性を広げて革命を起こそうというところが、パラレルキャリアの考え方と同じだと思いました。

あと、パラレルキャリアを始めた初期の頃に“これでお金をもらっていいのかな”と悩む人は多いけど、自分の活動をちゃんと磨いてその価値を示すことができればお金はもらっていいということをもっと広く伝えたい。“あ、私のやりたいことってこれだな”という事業をやっている会社に惹かれました。

このように会社の魅力を語ってくれた村上さん。約1年半にも渡る転職活動の末に、ご自身の思いと一致する会社に入社することになった。

(今の会社ではSNSを使いこなすことも仕事のひとつ。もともと発信自体は好きで、意識しながら数をこなすことでSNSの特性に合わせた投稿ができるようになっていったという)

副業を認める企業側の考えとは

副業可能な企業が増えてきた中、企業側はどのような思いから副業人材を採用しているのだろう。今回は村上さんが所属するスナップマート株式会社の現社長でもある岡洋介氏にお話をお聞きすることができた。

まずお聞きしたかったのは、既に副業(パラレルキャリア)の経験がある場合はその経験が採用に影響するのかという点。

この点について、岡社長の回答は「特に影響しません。経験があってもなくても、その方の能力やスナップマートの文化に合うかどうかを基準に判断しています」ということであった。

では、社員に副業(パラレルキャリア)を容認することでの企業側にどんなメリットがあると考えているのかを伺うと、岡社長は「個人的な考えとして、従業員がやりたいことをできたり思っていることを素直に意見できたりする状況こそ、個人の能力が最大限発揮でき、満足度の高さやパフォーマンス向上につながると思っています」

さらに、「副業や兼業で得たノウハウやつながりを本業にも活かすことができると思うので、それもまたメリットです」とのこと。

一方で、社員が副業(パラレルキャリア)をすることへの懸念はないのだろうか?

岡社長によれば、「スナップマートが写真関連の業務を行っているので、その業務を代行できるメンバーがいた場合、その依頼がスナップマートではなく、副業兼業をしている社員のほうに流れてしまう可能性、イコール売上・利益を逸失する懸念はあるかと思います。

ただ、村上の場合、『様々な人の可能性を最大化する』ということに喜びを見出しているのがわかっていますし、日々の活動で体現しています。そのため、個人の売上や利益の最大化のために仕事を自分に誘導せず、スナップマートに所属するクリエイターの可能性を最大化する方針で行ってくれるだろうと信頼して副業兼業をやってもらっています。

本人も本業の会社との信頼関係がないとうまく回らないと感じ、信頼関係を作ろうと様々な事をオープンにして接してくれているので、その姿勢も信用できる点です」とのこと。

岡社長のお話を通じて、会社に所属しながら副業を行う上では、前提としてまずは会社との信頼関係を築くことが大事なポイントであるのではないかと感じた。

(本業に加えて副業をするとなるとスケジュール管理も大事。やりたいことであっても常に仕事をしている状態だと疲れてしまうため、村上さんは必ずオフの日を作っているそうだ)

パラレルキャリアはアイデンティティのひとつ

村上さんに今後の目標を聞いてみたところ、「私が外で活動することで会社に利益をもたらしたい。パラレルキャリアで出会った人にも会社のことを知ってほしい」との答えが返ってきた。

好きなことを見つけて育て、お金を生み出すことまでできている村上さんのような方だと、起業やフリーランスを目指していく道もあるだろう。

しかし、村上さんは「パラレルキャリアの状態が好き」と断言する。

名前

目指しているのは、会社員としても、“個人の村上あゆ美”としても活躍すること。私にとっては2つの軸があるから安定する。パラレルキャリアはアイデンティティのひとつです。

また、村上さんは「ホームパーティーに固執せず、みんなが好きなことや得意なことの支援ができたらいいなと思っています」とも話してくれた。

このことはまさに、岡社長が村上さんに対して感じている、“『様々な人の可能性を最大化する』ということに喜びを見出している”という理解と同じである。

今の村上さんは、冒頭の発言にもあったように、会社員としても個人としても「365日24時間自分でいられる」状態。パラレルキャリアの活動を続けた先には、そんな理想の形が待っているのかもしれない。

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ライター

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カメラマン

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高沖紗希
ライター
公務員×2枚目の名刺プロジェクトメンバー。好奇心旺盛でじっとしているのが苦手な三重県職員。パラレルキャリア活動として、2018年8月に三重県のモノ・コト・ヒトにスポットを当てたwebメディア「ミエニアル」をオープン。メディアを通じて、「住んでいる場所や置かれている状況に関わらず、個人でやりたいことをやる」という考え方を実践中。
はしもと ゆふこ
編集者
カメラマン
女性誌出身の編集者。 「人生100年時代」に通用する編集者になるべく、雑誌とWebメディアの両方でキャリアを重ねる。趣味は占い。現在メインで担当するWebメディアで占いコーナーを立ち上げ、そこで独自の占いを発信すべく、日々研究に励んでいる。目標は「占い師」という2枚目の名刺を持つこと。
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