本業+コーディネーターという2枚目の名刺をもつ

現在自分が手にしている仕事、スキル、価値。
それは今まで自分が働いてきた場所で磨き、培ってきたもの。
これからもこの場所で働き続けようと思っている。
でも、だからこそ、時折頭の中を過ぎる言葉。

「このままでいいのだろうか」 「自分は成長しているだろうか」 「自分に足りないものは何だろうか」
そんな想いを持ちながら、今以上に自分のキャリアをアップデートするために、社内を飛び出しアクションを行なった人がいる。

NPO法人二枚目の名刺の事業である「NPOサポートプロジェクト」のコーディネーターとして動いている多田祐太さん(ただゆうた、以下タディ)、森谷美菜子さん(もりやみなこ、以下もりぞー)、喜多健介さん(きたけんすけ、以下きたけん)の3人だ。
コーディネーターという役割を通し自身がどう変化したのか、先の未来をどう描いているのかを問い、2枚目の名刺を持ったからこそ、自分の仕事、スキル、価値にどのように活きているのかという現状を率直に語ってもらった。

自分が知らない世界を知ること。未知の人たちと出会うこと。

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自分の想いを話すタディ。自分は何をしたいか、に自覚的な言葉が多い印象だった。

ITを使って海外の人たちの支援をしたい
タディは現在IT通信企業でエンジニアとして働いているが、元々はこのような希望を持ちながら入社した。仕事に邁進する一方、現場では既存の顧客があり、自分が思う“海外の人たちへの支援”をやるという道はなかなか見えてこなかった。希望を叶えるとしたら、異動に手をあげる転職するか。そんな悶々とした中、支援を望む人たちと直接関わることができるボランティアならそれが叶うのではないかと思い立った。
2015年夏、NPOサポートプロジェクトに参加した。

—NPOサポートプロジェクトをやってみてどうでしたか?
タディ自分が知らない世界が広がっている、それを知ることができるというのがまず楽しい。プロジェクトメンバーも多種多様なバックグラウンドがある人たちだし、サポートするNPO団体も自分が知らなかった社会課題に向き合っている。ここでの出会いは、僕にとっては海外に行くのと同じような感覚があり面白いですね」

—プロジェクトの参加からそれを創る側であるコーディネーターという立場に変わりました。役割が変わって見えたものは?
タディ「この活動がより“自分ごとになった”という実感があります。緊張・プレッシャーと、ワクワク・やりがいがどちらもあるような。自分が主体的に1つ旗を立ててやって行くのだという覚悟が見えてきたことで、自分の成長を感じます
本業の中ではできなかったことを、NPOサポートプロジェクトを通して経験し、自身の想いを実現できた。
だからこそ、さらにその価値を外に広めていく側に手を挙げる。
自分がやりたかったことは会社を辞めるという選択肢ではなくても実現でき流ことを実証している。

もっと会社の外を見てみたかった、知ってみたかった。

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自分の中を見渡しながら話していたもりぞー。彼女も自分にまっすぐだ。

NPOサポートプロジェクトという活動は面白さと大変さが表裏一体になっているなと思いますね」
もりぞーは新卒で入ったインターネット企業で働いて8年目。仕事では様々なイベントやセミナー、e-ラーニングの企画運営をおこなっている。仕事に力を注ごうとする中、ふとこんな想いが自分に立ち上がった。
私は今の会社しか見ていない。会社の外から私はどのように見えるのだろう

学生時代には、行政に向けた政策立案の提言書を作る活動をしている学生団体に参加していた。 社会課題に関わりを持つこと、そのような場を作ることそのものに興味があったという自分の原点を思い出した。 社会人になってその当時活動していたことを手繰り寄せ、CommonRoomに参加したことがきっかけとなった。
もりぞー「ここ3年くらいずっと自分は何がやりたいか、とかキャリアについて考えていて。自分の力は外に出た時にどう見えるんだろうという不安があったんです。でも思い切って社外に出て、NPOサポートプロジェクトに携わるようになって、『自分でもやれそう!』というところや自分ができることも見えてきました。そして、自分にとって足りないところも
今いる場所から離れることで、自分の想いや価値を再認識した機会となっている。

自分で「点」から「面」を創る楽しさを知る。

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楽しさ、やりがい、成長を鮮明に伝えてくれたきたけん

きたけんは現在精密機器メーカーで経理・経営管理業務の仕事をしている。どのように利益を出し管理体制を作っていくか、社内調整を繰り返し進めていく中で、ふつふつと沸き上がる想いがあった。
もっと自分の動く領域を広げていきたい
きたけんはその想いから早速行動に移す。NPO法人二枚目の名刺の “作戦会議”という議論の場所に参加してみたことが初めの接点だった。
2015年夏、当時住まいのあった宇都宮からSkypeなどを駆使しオンラインミーティングでNPOサポートプロジェクトに参加。場所は関係ないという熱意は、より活動に踏み込んでいく形となり参加する側から創る側へ。

「この活動を通してどのくらいレバレッジが効くのかということを考えるようになりました。単発のイベントを仕掛けていく『点』だけではなく、イメージするゴールに向かってどのタイミングでどのような付加価値をつけていくか、それを『面』としていくためにどう広げていくかという広がりを意識しています」

—プロジェクトを経験しどのようなことが本業に活かされていますか?
きたけん「プロジェクトを推進するスピード感がまるで違う。本業と二枚目の名刺、全く異なる立場から物事を捉える習慣は、例えば、本業において『このプロセスは事業にとって本当に必要なのか』など本質を考え、動くということにもつながりました」

物事のどこに価値をおくか。プロジェクトに参加し、仕事に向き合う考え方が変わったようだ。

新しい一歩によって見えた未来の自分

3人ともNPOサポートプロジェクトに関わり、変化のあった働き方とこれからの展望に話をシフトする。

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3人で話すと楽しさに加速がかかる。

—働き方に何か変化はありましたか?
タディ「自分で時間を作る、ということが変わりました。1枚目の名刺である会社の仕事、2枚目の名刺であるこのコーディネーターの仕事、どちらもやるとなるとまずは時間の捻出が大事。優先順位をつけて、やらないことを決めたり、誰かに依頼をしたり、ミーティングの時間も終わりを決めて、そこで決められることを出していくという感覚にだいぶ変わりましたね」

きたけん「僕も時間の使い方が変化したことに共感します。自分の時間をよりマネジメントする感覚が強くなった。共に生活する妻がいるので、家庭の時間、仕事の時間、コーディネーターとしての自分の時間という3つをうまく回さないとならない。仕事もNPOサポートプロジェクトもボトルネックはどこなのかを見極めるとか。バランスが取れるようにしています」

もりぞー「私は大変な時に『大変です!』という手をあげることを意識しています。以前本業である仕事ではそれが言えなくて、メンバーと信頼関係を築けず失敗したことがありました。今は早めに『今大変なんです』と言うことで、ここにいる2人を含めて皆が助けてくれています!」

—3人で進めていくチームワークが見えますね!
タディ「僕やきたけんはなるべく1つに定めて決めていこう!とする中で、もりぞーは話をグッと外側へ広げていくことが多い」
きたけん「確かに!僕らはさまざまな意見を集約して現実ラインに落としていくことを意識していますね」
もりぞー「私は答えが決まらなくていいと思っているし、皆で言い合えて多様な視点が出たらいいなという考え方のクセが土台にあるからかもしれません」
きたけんここにいる3人でさえみんなタイプが違う。それが刺激にもなり、そしてバランスにもなっていると思います」

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—これからの展望はありますか?
タディ「自分の興味領域であるITと国際交流ということに結びつけられるように関わっていきたい。『多田と言えばこれ!』というものが作り上げられたら嬉しいですね!」

もりぞー「NPOと関わっていくことで、どうしたら収益を増やせるか、どうしたら繁栄し続けることができるのかを考える機会が増えました。本業でもサービスをマネジメントする立場になったので、私たちが作っているサービスはどのくらいのコストがかかり、どのくらいの収益を出しているのか、ということを常に考えています。今の経験を通して、自分にとって経営的な観点を身につけたいと思っています。今持っているイメージは、NPOの経営サポートを通して経営的観点を身につけ、本業のポジションにも活かせるようにしたいです」

きたけん「本業は場所、ポジション、仕事内容含めキャリアの幅を拡げていくイメージを持っています。この活動によって『何もないところから作り上げる』ということを体感していますが、それによって確実にユニバーサルなスキルやナレッジを得ていると思っています。この経験はどんな場所でも活かしていくことができるという予感があります」

3人それぞれが本業だけではなく「コーディネーター」という2枚目の名刺を持ったからこそ、得ることができた考え方、習得した働き方のTIPS、沸き起こった未来へのイメージがあったということが理解できる。

自分に今どんな価値があるか。
自分は今どこに立っているのか。
自分自身の現状把握のために一歩外へ出ること。
それは3人だからこそできたのではなく、これを読むあなたにもできるはずなのだ。

これから始まる3人のコーディネーターが手がけるNPOサポートプロジェクトに参加したい方

写真:ハラダケイコ